教養・雑学
2つの台風が近づくと、どうなる?
ニュースで「2つの台風が接近」と聞くことがあります。近づいた台風どうしの動きには、ふだんの進路予想とは違う複雑さがあり、私たちの思い込みとずれることもあります。
2つの台風が近づいたときに起こることとして、当てはまらないものはどれでしょうか。
解説
正解は「2つが必ず合体して、1つの巨大な台風になる」。
まず答えからいうと、当てはまらないのは「2つが必ず合体して、1つの巨大な台風になる」です。2つの台風が近づくと動きは複雑になりますが、いつも合体して大きくなるわけではありません。互いに影響し合いながら、2つの中間あたりの点を中心に、反時計回りに回るように動く——これが藤原の効果と呼ばれる動きです。
名前は、大正時代に渦の相互作用を研究した気象学者・藤原咲平にちなみます。一般に、中心どうしがおおむね1,000km以内まで近づくと、一方のまわりの風がもう一方の進路に影響し、動きが読みにくくなるとされています。さらに近づくと、一方が弱まったり、もう一方に取り込まれたりする場合もありますが、単純に「2つ分の巨大台風」になるわけではありません。台風は他の台風だけでなく高気圧や偏西風の影響も受けるため、気象庁が予報の解説でこの言葉をそのまま使うことは、多くありません。
2つの台風が並んだときは、「ぶつかって消える」でも「必ず合体して特大になる」でもなく、進路がふだんより読みにくくなる、と捉えるのが実態に近いところです。そんなときは、台風の中心が入ると予想される範囲を示す予報円と、最新の台風情報をこまめに確認しておく。2つ並んだ台風ほど、予報円の幅とその更新に目を向けておきたいところです。
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