ワールドカップは何年に一回? 4年に1度になった歴史と3つの理由 教養・雑学
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ワールドカップは何年に一回? 4年に1度になった歴史と3つの理由


FIFAワールドカップの開催間隔が4年に一度なのは、主に3つの理由からだと考えられています。世界規模の大会として先にあったオリンピック(4年ごと)に倣ったこと、予選と開催準備に数年がかりの時間がかかること、そして「めったにない大会」だからこその特別感が保たれること。この3つが重なって、いまの間隔が続いています。

毎回どこかで、こう思う人もいるはずです。「こんなに盛り上がるなら、もっと頻繁にやればいいのに」。けれど次の大会を待つあいだに代表選手は入れ替わり、監督も変わり、前回は若手だった選手が、チームの中心になっていたりします。その4年の重みがどこから来ているのか、歴史の流れからほどいてみます。

01もともと「4年の間隔」が自然だった

ワールドカップの第1回大会は1930年、南米のウルグアイで開かれました。

当時、世界規模のスポーツ大会としてすでに大きな存在だったのがオリンピックです。オリンピックは4年に1回。世界中の国が集まる大会を新しくつくるなら、その間隔を参考にするのは、ごく自然な流れでした。

サッカーだけの世界大会を実現しようと動いた中心人物が、当時FIFA会長だったジュール・リメです。のちに優勝トロフィーが「ジュール・リメ杯」と呼ばれたのも、この人の功績によるものです。

ただ、第1回大会は今のような巨大イベントではありません。参加国は13カ国。厳密な予選制度もなく、招待された国々が集まる形でした。決勝では開催国ウルグアイがアルゼンチンを破り、初代王者になっています。

今から見ると、小さな始まりです。けれどこの時点で、「世界一を決める大会」を特別な周期で開く、という考え方はすでに生まれていました。

02毎年できるほど、準備は軽くない

ワールドカップは、試合だけでできている大会ではありません。

開催国はスタジアムを整え、交通、宿泊、警備、放送、観客の移動まで準備します。国によっては、新しい施設をつくるところから始まります。大会そのものは数週間でも、その裏側では何年も前から準備が動いています。

さらに大きいのが予選です。本大会に出る国を決めるため、各大陸で予選が組まれ、代表チームが移動し、国内リーグとの日程も調整されます。地域によっては、2年以上かけて戦うこともあります。

つまりワールドカップは、表に見えている1か月だけのイベントではなく、数年がかりで進む大きな仕組みです。

もし毎年開催になれば、予選も準備もほとんど休みなく続きます。選手にも、クラブにも、運営側にも負担が大きすぎる。4年に1回という間隔は、のんびりしているからではなく、あの規模の大会を成立させるための現実的な時間でもあります。

03中止された大会もあった

ワールドカップは、ずっと順調に続いてきたわけではありません。

1942年と1946年の大会は、第二次世界大戦の影響で開催されませんでした。少し興味深いのは、中止された大会が回数に数えられていないことです。

1930年の第1回、1934年の第2回、1938年の第3回。そのあと戦争で中断し、1950年のブラジル大会が第4回として再開されました。中止大会も回数に残る夏季オリンピックとは、この点が違います。

4年ごとの大会であっても、世界の状況によって止まることがある。ワールドカップがただのスポーツイベントではなく、時代の空気と切り離せない存在だとわかるところです。

04「2年に1回」案も議論された

実は、ワールドカップを2年に1回にする案が出たこともあります。

近年では2021年ごろ、FIFA内で隔年開催の構想が議論されました。中心になった人物のひとりが、元アーセナル監督のアーセン・ベンゲル氏です。

大会が増えれば、出場の機会も増えます。収益も増えます。サッカーがまだ十分に根づいていない地域にとっては、世界大会に触れる機会が増える、という考え方もありました。

一方で、反対も強く出ました。選手の試合数が増えすぎる。各大陸の大会と日程が重なる。クラブのシーズンにも影響が出る。特にヨーロッパや南米のサッカー連盟、選手会からは慎重な声が多く上がりました。

翌2022年には、FIFA会長自身が「FIFAが隔年開催を提案しているわけではない」と述べ、話はいったん落ち着きます。少なくとも2026年6月時点では、男子ワールドカップは従来どおり4年周期で続いています。

05めったにないから、覚えている

ワールドカップが4年に1回であることには、もうひとつ大きな意味があります。

それは、記憶に残りやすいことです。

毎年あったら、たぶんここまで「前回の大会」を覚えていない気がします。4年空くからこそ、「あのとき自分は何をしていたか」「あの選手はまだ若かった」「あの試合は夜中に見た」といった個人的な記憶と結びつきます。

選手にとっても同じです。代表キャリアの中で、ワールドカップに出られる回数は限られています。だからこそ、予選の1試合にも、本大会の1点にも、特別な重みが生まれます。

2年に1回になれば、見る機会は増えるかもしれません。でも、そのぶん「待つ時間」は短くなります。大会の価値は、試合数だけで決まるものではないのだと思います。

06それでも、4年のままでいい

ワールドカップまでの4年間は、何もない空白ではありません。

各国が予選を戦い、選手が成長し、チームがつくられ、開催国が準備を進める。前回大会の熱が少しずつ落ち着き、次の大会への期待がまた育っていく。その時間も含めて、ワールドカップなのだと思います。

個人的には、2年に1回にならなくてよかったなと思います。

次の大会まで長いのは、正直ちょっと退屈です。でも、その退屈さや待ち遠しさまで含めて、ワールドカップらしさなのかもしれません。

本記事はワールドカップの歴史に関する一般的な解説を目的としたものです。記載内容はFIFA(国際サッカー連盟)の公表資料などをもとにした2026年6月時点の整理です。大会の方式や今後の運営方針は変更される場合があるため、最新情報は公式サイトをご確認ください。

よくある質問

ワールドカップはなぜ4年に1回開催されるのですか?
先に世界大会として存在したオリンピックの4年周期に倣ったこと、予選と開催準備に数年がかりの時間がかかること、そして「めったにない大会」としての特別感が保たれること。この3つが重なって、4年に一度の間隔が続いています。
ワールドカップを2年に1回にする案はありましたか?
ありました。2021年ごろにFIFA内で隔年開催の構想が議論されましたが、選手の試合数の増加や各大陸の大会との日程重複への反対が強く、翌2022年にはFIFA会長が「隔年開催を提案しているわけではない」と述べています。男子ワールドカップは従来どおり4年周期で続いています。
開催されなかったワールドカップはありますか?
1942年と1946年の大会が、第二次世界大戦の影響で開催されませんでした。中止された大会は回数に数えられておらず、1938年の第3回のあとは、1950年のブラジル大会が第4回として再開されています。
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