土用の丑の日の「土用」って何? 2026年の夏は7月26日だけ 教養・雑学
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土用の丑の日の「土用」って何? 2026年の夏は7月26日だけ


7月の半ば、スーパーの棚がうなぎ一色になります。のぼりには「土用の丑の日」。毎年見ている言葉なのに、「土用って何の期間?」と聞かれると答えに詰まる人は多いはずです。

先に答えを言うと、土用は夏だけのものではなく、年に4回あります。丑の日にいたっては、2026年は全部で5回。うなぎで有名なのは、そのうちのたった1日です。

01「土用」は季節の変わり目、年に4回ある

土用は、立春・立夏・立秋・立冬の直前およそ18日間を指す、暦の「雑節(ざっせつ)」のひとつです。節分やお彼岸の仲間で、国立天文台が毎年の暦要項で日付を発表しています。

2026年の夏の土用は、7月20日から8月6日まで。立秋(8月7日)の前の18日間で、暑さがいちばん重くなる時期にあたります。

土用の本体はうなぎの日ではなく、季節のつなぎ目に置かれた、年4回の暦の区切りです。

02なぜ「土」? 由来は五行説

なぜ変わり目だけ「土」と呼ぶのでしょうか。古代中国の五行説(ごぎょうせつ)では、世界は木・火・土・金・水の5つの要素でできていると考えられていました。季節に当てはめると、春は木、夏は火、秋は金、冬は水。ここで土だけ、季節の席がひとつ足りません。

そこで土には、それぞれの季節の終わりの約18日間が割り当てられました。季節と季節のつなぎ目を受け持つ役どころです。土用の「土」は、この五行の土から来ています。

03丑の日は「日にちの十二支」、2026年は5回ある

十二支は年だけでなく、日にも順番に割り振られています。子・丑・寅…と12日でひと回りするので、18日間の土用のあいだに、丑の日は1回か2回めぐってくる計算です。

2026年の土用の丑の日は、冬が1月27日、春が4月21日と5月3日、夏が7月26日、秋が10月30日の計5回。土用のあいだに丑の日が2回ある場合、2回目を「二の丑」と呼びます。うなぎ商戦で話題になるのは夏の二の丑ですが、2026年の夏は7月26日の1回だけです。

ちなみに冬の丑の日にも、名前がついています。2026年1月27日の「寒(かん)の土用丑の日」は、うなぎのまちとして知られる長野県岡谷市が1998年に定めたものです。夏の売れ残りではなく、脂がのった冬こそうなぎ、という売り込みで、丑の日は夏の専売ではなくなりつつあります。

04なぜ夏だけ、うなぎになったのか

有名なのは、江戸時代の発明家・平賀源内のエピソードです。夏にうなぎが売れないと嘆く店から相談を受け、「本日丑の日」と店先に貼り出させたところ大繁盛した——いわば日本最古のキャッチコピー伝説です。ただ、この話を裏づける当時の文献は確認されておらず、俗説の域を出ません。土用のうなぎに触れた文献はいずれも源内の没後に出たもので、源内自身が残した文章にも、この話は出てこないと整理されています。

うなぎと夏バテの結びつきそのものは、ずっと古くからありました。奈良時代の『万葉集』には、大伴家持(おおとものやかもち)が痩せた知人に「夏痩せにはうなぎがいいというぞ、捕って食べなさい」とからかう歌が残っています。千年以上前から、夏のうなぎは「効きそうなもの」の定番だったようです。

05うなぎだけじゃない、土用の過ごし方

丑の日には「う」のつくものを食べると夏負けしない、という言い伝えもあります。梅干し、うり、うどん。土用しじみや土用餅など、この時期の名物も各地に残っています。

食べもの以外では「土用干し」。梅雨明けのよく晴れたこの期間に、梅を干し、衣類や本を虫干しする習わしです。どれも根っこは同じで、暑さの底に入る前に、暮らしと体を点検しておくという知恵です。

もうひとつ、土用には「土をいじらない」という言い伝えも残っています。この期間は土の気が盛んになるとして、庭仕事や穴掘りのような土を動かす作業が昔から忌まれてきました。ただし「間日(まび)」と呼ばれる例外の日は差し支えないとされ、2026年の夏土用なら7月21日・28日・29日と8月2日がそれにあたります。畑や庭の予定を間日に寄せる、そんな折り合いのつけ方も伝わってきました。

土用は年に4回、体をいたわる目印として暦に置かれています。うなぎは、その口実のいちばん豪華なかたち。次の丑の日は、秋の土用の10月30日です。

本記事は土用の丑の日にまつわる一般的な解説を目的としたものです。記載内容は国立天文台の暦要項(雑節)などをもとにした2026年7月時点の整理です。土用や丑の日の日付は年により変わるため、最新の情報は公式サイトをご確認ください。

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