「なし崩し」の本来の意味は? ことば

「なし崩し」の本来の意味は?

「なし崩し的に始まった」と書かれていると、どこかうやむやな印象を受けますよね。日常では少し悪い意味で使われることもある言葉です。

Q

「なし崩し」の本来の意味として、もっとも近いものは次のうちどれでしょうか。

A.

解説

本来の「なし崩し」は「少しずつ片付ける」「分割して返済する」という意味。本来は、物事を少しずつ進める中立的な意味の言葉です。

漢字で書くと「済し崩し」。「済す」は「貸し借りなどを清算する」という意味の動詞で、借金を一度に返さず、少しずつ返済して残額を減らしていく様子から生まれた表現です。江戸時代の文献にも見られる古い言葉で、本来は計画的・継続的な行為を表していました。一方、現代では「なし崩し的に同棲が始まった」のように「うやむやな成り行き」の意で使われることが多く、文化庁の世論調査でも本来とは違う意味で理解する人が一定割合いる結果になっています。

本来の意味で使うなら「借金をなし崩しに返していった」「予定をなし崩しに片付けた」のような形。「うやむや」を伝えたいときは、文字通り「うやむやに」「成り行きで」と書くほうが伝わりやすくなります。文章にこの言葉を使うときは、文脈で意味が伝わるかを確認してから残すと安心です。

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