ことば
「敷居が高い」とは高級店への気後れのこと?
「あのお店、ちょっと敷居が高くて入れない」。お店の前で言いがちですが、本来は「お店」と関係ない場面の言葉だと聞くと、あれっとなります。
「敷居が高い」のもともとの意味に近いのは、次のうちどちらでしょうか。
解説
正解は「不義理などがあり訪ねにくい」。
本来の「敷居が高い」は、以前にした不義理や失礼、あるいは負い目があって、その相手の家を訪ねにくいという意味とされています。「ごぶさたしてしまって敷居が高い」「借りたお金を返せていないので敷居が高い」のように、自分の側に申し訳なさがある場面で使うのが元来の用法だと言われます。
「敷居」は引き戸の下にある横木のことで、家の内と外を分ける境を表します。後ろめたさがあると、その境をまたいで中へ入っていきにくい、という心理を言い表した言葉だと説明されることが多いようです。
一方で「格式が高くて入りにくい」「自分には縁遠くて手が出しにくい」という使い方は、比較的新しく広まった意味合いとして、近年の辞書類でも併記されつつあります。文化庁の「国語に関する世論調査」でも、この語の本来の意味と現代の使われ方が分かれている語のひとつとして取り上げられてきたとされ、後者の新しい意味で理解している人が一定数を占めるという結果が示されたことがあります。
そのため、どちらの意味で言っているのかを取り違えると話がかみ合わないことがあります。高級店や格式ある場所への気後れを伝えたいときは、「ハードルが高い」「気後れする」「敷居が高く感じる」と言い換えると、誤解の余地なく伝わりやすくなります。
本来の意味で使う場合は「不義理があって訪ねにくい」という文脈が補えると、より正確です。
新しいクイズやコラムは、X と Threads でもお知らせしています。
