愛着スタイルは変えられる?「安定」に近づく考え方 人間関係・恋愛
読了目安:約5分

愛着スタイルは変えられる?「安定」に近づく考え方


「自分の愛着スタイルは、もう変えられないの?」と、診断やチェックの結果を見て、少し気が重くなったことはないでしょうか。不安になりやすい、人と距離を取ってしまう。そうした傾向に名前がついた瞬間、それが一生ものの「決定」のように感じられてしまうことがあります。

けれど、愛着スタイルが映すのは「いまの傾向」であって、医療的な診断でも、一生固定された宣告でもありません。短期間で別人のように変わるものではありませんが、安心できる経験や関係の積み重ねのなかで、穏やかに変化しうるものです。

01愛着スタイルは、固定されたものではないとされる

愛着スタイルは、幼い頃の人との関わりのなかで育まれた「人との距離の取り方のクセ」のようなものです。長くつき合ってきたぶん、そう簡単には変わらないように感じられます。「もう手遅れなのでは」と思ってしまう人も、少なくないはずです。

けれど、近年の心理学では、愛着スタイルは一生変わらないものではないと考えられています。安心できる関係や経験のなかで、穏やかに変わっていくことがあります。不安定な傾向から、より落ち着いた関わり方へと近づいていく状態は「獲得安定型(earned secure attachment/後から獲得された安定)」と呼ばれることがあります。

いまの傾向は、これから変わっていく余地があります。

変化のしかたやペースには大きな個人差があり、「こうすれば必ず安定する」という方法があるわけではありません。それでも、「もう決まってしまったもの」ではない、という前提に立てるだけで、気持ちはずいぶん軽くなります。

02「安定」に近づく手がかり

安定に近づくうえで手がかりになるとされる視点が、3つあります。いずれも効果を保証するものではなく、「試してみる価値があるかもしれない」くらいの気持ちで読んでみてください。

  1. 自分の反応に、まず気づく

    連絡が来ないと不安になる、近づかれると逃げたくなる。そうした反応が起きたとき、「いま自分はこう感じている」と一歩引いて眺めてみる。自分の心の動きをやや離れた場所から見るこの視点は、メタ認知と呼ばれます。反応を消そうとするのではなく、ただ気づくだけでも、振り回されにくくなることがある、という見方もあります。

  2. 安心できる関係や場所を、少しずつ持つ

    愛着のあり方は、安心できる関係のなかで穏やかに変わっていきます。すべてを打ち明けられる相手でなくても構いません。気を張らずにいられる人、ほっとできる場所を、ひとつ、またひとつと持っておく。その積み重ねが、土台になっていきます。

  3. 小さな自己開示を、重ねてみる

    本音を見せるのが怖いと感じる人ほど、いきなり大きく心を開く必要はありません。「実はこれが少し苦手で」くらいの、小さな打ち明け話から。受け止めてもらえた経験がひとつずつ増えていくと、人との距離の取り方は、ゆっくりゆるんでいきます。

03急がないことが、いちばんの近道かもしれない

「変えられる」と聞くと、つい「早く変わらなきゃ」と力が入ります。長い時間をかけて育った傾向は、数日や数週間で塗り替わるものではありません。あまり期待しないほうが、穏やかでいられます。

うまくいかない日があっても、後戻りではありません。前に進んだり、また元の反応が出たりを繰り返しながら、全体として動いていきます。焦って自分を責めるほど、心はかえってこわばります。

変化を「課題」にして追い込むより、「そういえば、前より少し落ち着いていたな」と後から気づくくらいで十分です。

04「変える」より「知って付き合う」へ

愛着スタイルは、直さなければいけない「欠点」ではありません。これまで自分を守るために身につけてきた、人との関わり方のクセです。だからこそ、無理に消そうとするより、「自分にはこういう傾向がある」と知ったうえで、上手につき合っていく。そんな向き合い方のほうが、結果として安定に近づきやすいのかもしれません。

愛着スタイルは、急に書き換わるものではありません。安心できる相手に少しだけ気持ちを開いてみる。揺れた瞬間に「あ、いつものクセだ」と気づく。そのひとつひとつが、安定に近づく小さな一歩になります。

本記事は愛着に関する一般的な考え方を紹介したもので、診断や治療を目的としたものではありません。人との関わりのつらさが続く・日常生活に支障があると感じる場合は、公的相談窓口や医療機関、心理の専門家など、信頼できる相談先を頼ることも選択肢にしてください。

性格診断

幻想生物で知る16タイプ

あなたの性格タイプを、神話や伝説の生き物たちが教えてくれます。

診断してみる
TOP