「不安型」の心理──見捨てられ不安との向き合い方 人間関係・恋愛
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「不安型」の心理──見捨てられ不安との向き合い方


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送ったメッセージに返信が来ないだけで、「嫌われたのかもしれない」「見捨てられるかもしれない」と気持ちがざわつくことはありませんか。理由はないとわかっていても、相手の反応一つで心が大きく揺れてしまう。そんな自分に疲れてしまう人は、少なくないはずです。

こうした揺れは、心理学でいう「不安型(とらわれ型)」と呼ばれる愛着の傾向と重なるところがあるかもしれません。ここで先にお伝えしておくと、愛着スタイルはあくまで「人との関わり方のクセ」を整理するための考え方で、良し悪しを決めたり、診断をしたりするものではありません。その背景と、揺れる気持ちとの向き合い方を、ここから見ていきます。

01「不安型」とは、どんな傾向のこと

愛着スタイルは、人との距離の取り方のクセを「安定型」「不安型」「回避型」などに分けて整理する、心理学の考え方のひとつです。その中で不安型(とらわれ型)は、人とのつながりを強く求める一方で、「相手はちゃんと自分を大切に思ってくれているだろうか」という不確かさに、人一倍敏感になりやすいとされています。

海外の研究の整理では、この傾向は「拒絶への強い敏感さ」「見捨てられることへの不安」「安心の確認を求める気持ち」で特徴づけられると説明されることが多いようです。言い換えれば、人を求める気持ちが強いからこそ、失うことへの不安も大きくなりやすい、ということ。

大切なのは、これは「弱さ」でも「重さ」でもないということです。人とのつながりを大事にしたい気持ちと、不安を感じやすい反応が、強く結びついている状態とも言えます。

02よくある「揺れ」のかたち

不安型の傾向と重なる人が感じやすい「揺れ」には、いくつかの似た形があります。当てはまるものがあっても、それは自分を責める材料ではありません。

  1. 既読や返信のタイミングが気になって落ち着かない

    返事が少し遅いだけで、「何か悪いことをしたかな」と頭の中で再生が止まらなくなる。スマホを何度も確認してしまう、ということもあります。

  2. 「嫌われたかも」と考えすぎてしまう

    相手のそっけない一言や表情を、必要以上に深く受け取ってしまう。良かった時間より、引っかかった一瞬のほうが強く残りやすい傾向があります。

  3. 大丈夫かどうかを、つい確かめたくなる

    「嫌いになってない?」と聞きたくなったり、相手の気持ちを試すような行動をとってしまったり。確かめても安心が長続きせず、また不安が戻ってくることもあります。

03背景にあるとされる心理

こうした揺れの背景には、「関係の不確かさそのものに敏感になりやすい」という心の働きがあると考えられています。相手の気持ちがはっきり見えない時間が、人より少しつらく感じられる、というイメージです。

愛着の理論では、こうした傾向は、幼い頃の関わりの中で、向けられる愛情に一貫性が感じづらかった経験などが影響しているのではないか、と説明されることがあります。ただし、これはあくまで一つの見方で、原因を一つに決めつけられるものではありません。育ちや今の状況など、いくつもの要素が重なって、人それぞれの形になっていきます。

つまり、不安が強く出るのは「性格が悪い」からでも「考えすぎ」だからでもなく、安心を確かめたい気持ちが人より丁寧に働いている、と受け取ることもできます。

04揺れる気持ちとの向き合い方

不安を「なくす」ことは、なかなかできません。けれど、不安に飲み込まれにくくする工夫なら、いくつか持っておけます。

  1. 不安を、いったん紙に書き出してみる

    「返信が来ない=嫌われた」と頭の中だけで考えると、不安はどんどん大きくなります。「いま自分は何が不安なのか」を一度書き出すと、頭の外に置けて、少し距離をとって眺められるようになります。気持ちを書いて整理する方法は、厚生労働省のメンタルヘルス関連の情報でも、ストレスとの付き合い方の一つとして紹介されています。

  2. 「事実」と「想像」を分けてみる

    事実は「返信がまだ来ていない」だけ。「嫌われた」「見捨てられる」は、そこに乗せた想像です。この二つを分けるだけで、結論を急がずに済むことがあります。

  3. 自分にとっての「安心できる場所」を持つ

    愛着の文脈では、安心できる相手や関係性が「安全基地」として働くとされます。日常のなかでも、落ち着ける場所や習慣を持っておくことは、気持ちを立て直す助けになります。

不安は「消す」ものではなく、揺れたときに戻れる場所を持っておくもの、と考えると少し楽になります。

05「不安だから愛せない」のではない

見捨てられ不安があるからといって、人とうまく関われないわけではありません。むしろ、人を大切に思う気持ちが強いからこそ、不安も濃く出る──その順番で見てみると、自分への当たりが少しやわらぎます。

不安をゼロにしようと頑張るより、揺れても戻れる場所を増やしていく。確かめて安心を取りにいくより、揺れている自分をそのまま受け止める。不安をなくすことだけが、ゴールなのでしょうか。揺れたまま、戻れる場所がある。それで十分なのかもしれません。

見捨てられ不安との付き合い方を、じっくり考えてみたい方には、不安型の心理にしぼって書かれた一冊もあります。

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本記事は愛着スタイルに関する一般的な考え方を紹介したもので、診断や治療を目的とするものではありません。見捨てられ不安や気持ちの揺れがつらく続く場合、日常生活に支障を感じる場合は、公的相談窓口や医療機関、信頼できる人への相談も選択肢にしてください。厚生労働省の働く人のメンタルヘルスサイト「こころの耳」でも、相談先の情報が紹介されています。

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